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2014年12月3日水曜日

20秒でできる人工呼吸器離脱アンケート プロトコールあり編

 こちらは「プロトコールを使っている」と回答された方のアンケート結果です。今回のアンケートではこちらの方が少数派でしたが、どのようにプロトコールを活用されているのか興味が湧きますね。

 以下の8つの質問にお答えいただきました。
(グラフにカーソルを当てると回答の内容と件数が表示されます)

質問1:鎮静プロトコールがありますか?
質問2:SBT開始基準がありますか?
質問3:SBTは何分行っていますか?
質問4:SBTでの人工呼吸器モードは何ですか?
質問5:SBT中止基準がありますか?
質問6:SBT以外の離脱基準(例:肺活量、RSBI)がありますか?
質問7:抜管プロトコール(例:咳嗽評価、カフリークテスト)がありますか?
質問8:抜管後評価プロトコールがありますか?


【回答数:38件】




 プロトコールとしては、SBTの開始基準と中止基準というSBTに関連したものが使われていることが多いようです。
 鎮静にもきっちりプロトコールを使っていると回答された方が結構多くて、17名(44.7%)いらっしゃいました。どんなプロトコールなのか知りたいですね。
 
 SBTの時間は自由記載でしたが、30分近辺が最多で、最も短くて5分、長くて180分という回答です。患者さんの背景にも左右されるかと思いますが、割とばらつきがありますね。

質問3 「その他」の回答は以下です。
  • 短い人は5分程
  • 最低15分 状態により延長max 2時間
  • 30分程度
  • 30分以上
  • 30-60分
  • 30-120分
  • おおよそ120分以内
  • 120分
  • 180分
  • ない
 抜管に関しては、半数を超える方が抜管プロトコールを使っていると回答されています。最近発表された3学会合同人工呼吸器離脱プロトコールでも、抜管後気道狭窄や再挿管のリスクを抜管前に評価することが強調されていましたね。必ずしも簡単な評価ではないので、それぞれの施設でどのような評価方法を取っておられるのか知りたいところです。

 「20秒でできる人工呼吸器離脱アンケート」の結果は以上です。回答くださった171名の方々、誠にありがとうございました。

20秒でできる人工呼吸器離脱アンケート プロトコールなし編

プロトコールを使っていないと回答された方(171名中133名)からのご回答です。

質問1.鎮静スケールを使っていますか?
質問2.どのように人工呼吸器離脱を行っていますか?

の2つの質問にお答えいただきました。
(グラフにカーソルを当てると回答の内容と件数が表示されます)


【回答数:133件】


質問1.鎮静スケールを使っていますか?
 133名中102名(77.0%)の方が鎮静スケールを使っているとお答え下さいました。

質問2.どのように人工呼吸器離脱を行っていますか?
 SBTを行う      59名(44.4%)
 PSVでウィーニング  48名(36.1%)
 SIMVでウィーニング  19名(14.3%)
 自動プログラム    1名(0.8%)
の順に多いという結果になりました。3年前の結果と比べると若干SIMVウィーニング派が減った感じでしょうか?

「その他」6名の方の回答は以下の通りです。
  • SBT、PSVのどちらか
  • SIMVして覚醒がしっかりしてきたらCPAPへ
  • 症例によりSBTかSIMV
  • 離脱がない
  • 離脱不可対象
  • この質問がよくわからない  
最後のコメントの方には質問の意図をうまく伝えられず申し訳ありませんでした。

人工呼吸離脱アンケート プロトコール使用状況

 171名の方にご回答いただきました。ありがとうございます。
 同一施設から複数の方が回答されていることもあるでしょうし、また割と呼吸ケアに興味を持っている方々が回答されているということで、必ずしも現在の診療状況を正確に反映しているわけではないかも知れません。とはいえ、参考になることも多いと思いますので、さっそく結果を発表します。
 
 プロトコールの使用状況についてです。「使っている」と回答された方が171名中38名(22.2%)と少数派になっています。
 
  人工呼吸器離脱プロトコールの使用状況

 コクランライブラリーのレビューでは、プロトコールの使用が良いらしいという結論になっていますが、まだどんなプロトコールが良いかはわかっていないのがプロトコールが広まっていない原因かも知れませんね。